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執筆者の写真Fenrir records

いつものマスタリング




こんにちは、僕です


今日はいつもしているマスタリングの処理について書いていきたいと思います

マスタリングについては色々と情報が少なく、とりあえずやってみたけどよく分かっていない、という方が多いのではないかと思います


ちなみに僕もよく分かってないです


あまり長々と書くと読み辛いかと思いますので、今回は省略しつつ書きたいと思います

足りない部分は近所の子供にでも聞いてみてください


では、簡単ですが書いていきます


 

手順としては、2mixを読み込んでからノーマライズ→EQ→バスコンプ→EQでMS処理→マルチバンドコンプ→EQ→リミッター→リミッターという感じです


まずは初段のEQについてです

僕がよく使うプラグインは、ほとんどWavesのGoldシリーズの中に入っています

色々入ってるのに価格が安く、まるで先日60ベルでやむを得ず売却した、とび森の大量のカブのようです


マスタリングを行う際は、2mixに対してあまり大きな変化を与えないように心がけています

元の2mixのバランスを変えてしまうことは、作曲した人が表現したかったものを壊してしまうことに繋がるからです


初段のEQ処理のパラメータを見てみると、Gainが+0.3dBとほんの少ししかブーストしていないことが分かるかと思います

ブーストしている周波数は60Hz、800Hz、10kHz以上です

設定可能な範囲の、一番下限の周波数の16Hz以下は余計な低音という意味でカットしています

クラブミュージックの場合は低音が大事なので、ここはカットしない方が良いと思っています


初段のEQはマスタリングが一通り終了して少し物足りないなと思ったとき、始めに調整するEQになります


60Hz:キックのどっしり感

800Hz:アタック感

10kHz以上:空気感


こんな意味合いで帯域を選んでいます

曲によって対応している帯域は少し違っていると思うので、耳で聴きながら良い感じにブーストされる帯域を選んでください



 

次は、バスコンプです

バスコンプは色んなトラックをまとめて馴染ませるために使うコンプです

作曲中によくドラムトラックをグループ化して、これを使っています


リダクションは最大で-2~3dB、レシオは2:1、アタック早め、リリースはオートで設定しています

バスコンプが無ければ、普通のコンプを同じようなパラメータで代用しても良いと思います


これで各トラックが馴染んで、一体感が出てくると思います



 

次は、MS処理ができるEQを使います

これはCubaseにデフォルトで入っているEQです

上のタブのRoutingからMid-Side Stereoを選択することで下段のGroupがMIDとSIDEに切り替わり、MS処理のできるEQになります

SIDEを選択したときに右上のOutを上げていくと、Side成分だけをブーストさせることができます

またMidとSideのそれぞれをEQ処理できるので、よくSideだけ低音をブーストして両側からの迫力を大きくしたりします


今回は省略しますが、MSの成分を独立させて取り出して、Sideにだけコンプをかける方法も使います



 

次は、マルチバンドコンプです

これはAlloy2というプラグインで、EQ、トランジェント、マルチバンドコンプとして使っています


・EQ

コンプをかけたときに減っていく高域などを少し補う、コンプで持ち上がってしまったモコモコする帯域を少し削る


・トランジェント

アタック感を加えて、音の粒立ちをよくする


みたいな意味で使っています


マルチバンドコンプは2段使っていて、1段目はレシオ2:1でリダクション0.5~1.0dBくらい、2段目はレシオ3:1でリダクションなし~0.5dBくらいでかけるようにしています

アタックはあんまり早くすると音が奥に行ってしまうので、大体50msくらいで遅めにすると音が前に出てきて、聴きやすいマスタリングになるかなと思います



 

次は、EQです

これは自分の曲用の簡易マスタリングで高域を結構上げちゃってますが、本番は0.3dBくらいのほんの少しのブーストで良いと思います


今までかけてきたコンプで抑えられた高域を少し引っ張って、音の瑞々しさを引き出します



 

次は、1段目のリミッターです

リミッターは1段でかけるより2段に分けて少しずつかけた方が綺麗に音圧が上がる気がするので、分けて使っています

リミッターの種類によって大分音の質感が変わるので、自分が目指す音になるように色々と種類を試してみるか、おススメのリミッターを周りのサメに聞いてみるといいかと思います


1段目はWavesのL1を使用しています

これを使うと低音の密度が上がる感じがします

ただし、元の2mixの質感にもよりますが、高域は綺麗に上がらずモコモコした質感になると思っています


リリースは最速、リダクションは1~2dB程度になるように調整して使っています



 

次は、2段目のリミッターです

2段目はA.O.MのInvisible Limiterを使っています

かなり高域がクリアに、綺麗なまま音圧が上がります

正直なところ、これは魔法のようなプラグインだと思っています


L1しか持っていない頃にこれを試しで使ってみると驚きすぎて、頭がパンダになりました


これを単体で使うとかなり高域寄りの軽い音に仕上がってしまうので、それを防ぐために1段目のL1と合わせて使っています


リダクションは2~3dB、最終段のプラグインなのでOutputは-0.1dBとしています

0.0dBにしてしまうと、MP3変換のときなどに音が割れるようです



 

以上、僕が普段しているマスタリングの簡単な説明になります


色々書いてきましたが、基本的に音圧が綺麗に上がらない場合は全部2mixが悪いです


全部何もかも君のせいなんだ、本当に


マスタリングはあくまで最終段階の補正程度なので、何度も2mixに戻ってバランス調整をしていくといいです

2mix完成→マスタリング、僕はこれを最低でも3回は繰り返します



そして、マスタリングをするときは基本的に耳を頼りに処理する方が良いと思います

世のなかには色んなバランスの2mixがあり、それに対して同じマスタリングをすると確実に音が破綻します


サメを2mix、ハンドルの枠をマスタリングだと思ってこの写真を見てみて下さい


サメがすっぽりとハンドルの枠に収まり、とても居心地が良さそうです

もしサメが違う種類だと、ハンドルの枠に収まらない、もしくは隙間が多すぎる状態になります

それは適切にプラグインがかかっていない状態です


以前、色んな2mixに対して同じマスタリングをする方がいらっしゃいましたが、明らかに間違っているので注意してから、夕飯のシチューに放り込んで食べました


マスタリングを行うときは、2mixを作った人の思いや途方もない労力をくみ取って、自分にできることを全部やった方が良いと思っています


それは決して短時間でできる作業ではないと思います


締め切り間際に焦ってマスタリングするのではなく、余裕を持って取り組みましょう自分



自分はマスタリングが上手いわけではなく、普段あまり大音量で音が出せない状況で処理しているので、今回書いたことは参考程度にお願いします



では、これからモンスターハンターアイスボーンの世界へ出かけてきます


フフ



それでは、よきゲームライフを


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