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執筆者の写真Fenrir records

Waves C4


こんばんは、僕です


今回はWavesから出ているC4というマルチバンドコンプについて、自分なりの使い方を書き残しておこうと思います


普段、普通のコンプしか使わないよという方も、これを機にマルチバンドコンプを沢山使って、ミックスの幅が広がるきっかけになればと思います



マルチバンドコンプは色々な役割があると思うのですが、長くなるので簡単に3つだけ書きます


 

・帯域の広いEQとして使用


まず、マルチバンドコンプには"コンプ"という名前が入っていますが、僕はどちらかと言えばEQ的な役割で使う方が多いです


例えば、このボーカルデータはもう少し中低域が全体的に少なければスッキリするのにな、というときに中低域だけバンドごと上げ下げして調整することができます


これを普通のEQでやってしまうと、カーブ状にバンドが上下してしまうため均一にレベルを調整することができません


特にピアノのように低域から高域まで幅広く周波数が分布しているような音に対して、初段にマルチバンドコンプを挿してラフバランスを取ることが多いです


この使い方の場合はコンプとしての機能は全く使わず、Gainとバンドごとの周波数の境界を決めるCrossoverのパラメータだけを操作します


 

・帯域別のコンプとして使用


例えば、上のようなベースの波形があったとします


普通のコンプを使うと、スレショルドの設定にもよりますが、低域や高域の波形が出っ張っている部分にしかコンプがかかりません


結果、低域や高域だけ主張が激しく、中低域や中高域の音圧が足らないために芯の薄い音になります


マスタリングを行う際に、トータルの音圧が出にくい場合はミックスの段階でコンプが中低域や中高域にかかっていないことが原因かもしれません


マスタリングでは個々のトラックに対しての操作はできないので、ミックスの段階で波形の出っ張っていない部分に対しても音圧を出していくことが重要になります


中低域と中高域をマルチバンドコンプでしっかり引き締めることによって、ボーカルの通りも格段に良くなってきます




ボーカルさんはコンポーザーさんに依頼をする際、マルチバンドコンプを20個ほど自宅へ郵送しておくとよいでしょう


 

・どっしりしたキックを作る


来ました、正直この話をしたいがためにこのブログを書きました


こんばんは、僕です


キックにコンプをかける際に、アタックだけがペチペチ言って耳に痛い、そのせいでコンプをあまりキックにかけられないと、いう状況になったことはないでしょうか?


そんなときに活躍するのがマルチバンドコンプです


上記の項目で述べた通り、キックの低域と高域にだけコンプがかからないようにすることも重要なのですが、マルチバンドコンプは帯域ごとにアタックの長さを変えることができます


つまり、高域のバンドほどアタックを短く、低域になるほどアタックを長く設定していけばどっしりとして、それでいて耳に痛くないキックを作ることができます


調整の際には、下の画像のようにバンドごとにソロモードにして確認していきます

※キックにかけたマルチバンドコンプの画像ではないので、パラメータは気にしないでください


各バンドごとにソロモードにして、粒立ちの良いクッキリとした音になるまでアタックやリリース、コンプのかかり具合を調整していきます


これをバンドの数だけ繰り返していきます


全てのバンドの調整が終わったら、一度マルチバンドコンプをバイパスして原音と比べてみてください


驚くほどクッキリとして、それでいてどっしりしたキックになっていると思います




Houseなどのジャンルではキックが曲の命だと思っているので、キックの作成が上手く行けば、Houseの作曲は8割終わっていると言っても過言ではないです


 

・・・いかがでしたでしょうか?


参考になった方は、是非とも今日寝る時に仰向けで寝てもらいたいなと思います




次回のM3では珍しくミキシングの依頼をいただきましたが、そのときの手順など機会があれば書きたいなと思います



さて、無事にブログを書き終わったので、僕はこれからライザと共に錬金術の素材を収集しに火山へ行ってきます



それでは、よきゲームライフを


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